今回は、アニメ研究日誌の3回目です。
3回目のテーマは、「擬人化キャラクターに至るまでの歴史」です。

目次
1.アイドル時代~松田聖子~
2.中間時代~芳賀ゆい~
3.キャラクター時代~ときメモ、ヘタリア~
4.ボーカロイドはどれか
(自主考察)

続きが読みたい方は追記からどうぞ!
1.アイドル時代~松田聖子~
タイトルが意味不明な方もいらっしゃるかもしれません。

私も含め、若い世代はあまり印象がありませんが、アイドルも今のAKBやももクロなどに至るまでそれなりの歴史を持っています。

まず最初に80年代アイドルを取り上げます。

80年代アイドルとはすなわち、松田聖子の時代です(別の方のファンの方がいらしたらすみません…)。彼女は70年代までのアイドル、つまり山口百恵などとは露出の方法が違いました。

どういうことでしょうか?
70年代までのアイドルは、今までの人生経験や本音の部分をさらけ出すことがありました。つまり、人間らしさをそのまま出したのです。要するに人間性が評価され、人気を博したのです。

しかし、80年代以降のアイドルは、まったく異なることをしました。彼女はあくまでお嬢様、お姫様というキャラクター作りに徹したのです。ぶりっ子や女の子らしさを強調し、ファンが憧れる「お人形」のようなポジションを獲得します。

たとえば、アイドルの猛烈なファンは「あの子はトイレをしない」などと言うことがありますね(まあ、冗談だとは思いますが)。これはまさしく、そこにいる人間を自分の想像する「お人形」として捉えていることを表しています。現実の人間はトイレはもちろんしますし、ドロドロしたものを持っているものです。

まあ、大多数のファンはそこまで妄信的ではないです。彼らは、それはテレビの世界の「お約束」だと分かっていました。松田聖子がテレビで見せるような生活を、現実でもずっとしていると本気で思う人はいないでしょう。

この時代になって、テレビというメディアで起こる事象は「ネタ」であり、「ベタ」であり、それは「お約束」であるという理解が視聴者の間で広がったと考えられます

ここまできて、アイドルはヒトでありながら、キャラクターが重要なモノとして認識されるようになったのです。

2.中間時代~芳賀ゆい~
私はこの部分を勉強した本(この記事の元ネタ)を読むまで、芳賀ゆいは知りませんでした。80年代末から90年代初頭にかけて若者だった方は知っていると思います。

芳賀ゆいとは架空のアイドルの名前です。
今でもテレビで活躍している、伊集院光が自身のラジオ番組で言ったひとことをきっかけに、リスナーが協力して作り上げた実在しないアイドルなのです。

「は?」とか思うかもしれませんが、これが実際にあったわけです。
年齢やら容姿やらが、色々な人間の妄想によって形作られていったのです。すごいことに、いもしないはずの人物の目撃証言がリスナーから寄せられたりなんてこともあったようです。さらには握手会が開催され、顔が見えないようになっている数人が「芳賀ゆい」を演じていました。

挙句の果てには、彼女はCDデビューします。実在しないのに!
意外にもこれが売れ、5万枚ほど売れたという説もあります。
(声はもちろんプロの方がやっていたようです)

ここから分かることは、もはや実在しなくてもアイドルは成立したということです。みんながアイドルだと考えるキャラクターがあれば、それは立派なアイドルだったのです。
ただし、ここではまだ、人間が想定されています。それゆえ、握手会や写真集を発売出来たのです。

3.キャラクター時代~ときメモ、ヘタリア~
上記の中間時代を経て、いよいよ我々になじみ深い、キャラクターの時代が始まります。

その端緒は、94年発売の恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」(ときメモ)です。

恋愛シミュレーションゲーム(ギャルゲー)というジャンルはここから始まっています。

この時代からいよいよ、萌える対象が「人間」から「2次元キャラ」に移行し始めます。2次元キャラはもちろん実在しませんが、ファンにとっては実在していると同じ事です。

たとえば、キャラクターソング(キャラソン)もときメモが最初です。そのキャラはいません。声はあくまで声優さんの声です。でもそれで良いのです。それはあくまで「お約束」で大真面目にそのキャラクターが実際に歌っているなんて思っている人がいたらちょっと頭がという話になります。

キャラクターは実在しない、そんなことは百の承知で、ファン、いや、オタクはキャラクターに萌えるのです

さらには、そもそも人間ではないものを、キャラクター化(擬人化)することで、萌える現象が発生します。
本では「びんちょうタン」が紹介されていましたが、私があまり詳しくないので、あえて「ヘタリア」を例に出します。

「ヘタリア」は世界史をモチーフの主軸とし、世界の様々な国固有の風俗、風潮、気風、風土などを人型に模したキャラクター達が織り成す、国擬人化歴史コメディです。

まさに擬人キャラクターしか登場しない作品です。

我々はいよいよもって、もはや人間でないものまで、人間とみなし、萌えるという昔の人が見たらびっくらたまげたような文化を持つにいたったのです。

4.ボーカロイドはどれか
さて、私はいまのところ、ボーカロイド(ボカロ)の消費行動について社会学的に研究しようと考えていますが、ボカロはどれにあたるでしょうか。

当然、キャラクター時代のかつ擬人化キャラクターに属しています
ボーカロイドはあくまで総称です。
実際にはソフト名として「初音ミク」があったり、「鏡音リン」がいたりします。

そのソフトに入っている声(ヤマハのVOCALOID2)にイラストを与えたのが、現在のボカロです。

さてさて、今後どう研究するかは決めかねていますが、この辺も勉強しながらやっていきたいと思います。

では~。


<参考文献(ほぼ引用)>
南田勝也・辻泉編著(2008)『文化社会学の視座』(ミネルヴァ書房)
<参考URL>
すべてWikipedia
芳賀ゆい
ときめきメモリアル
Axis powers ヘタリア
初音ミク
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